【好きじゃないまま、34年】情熱ゼロでも仕事は案外どうにかなった話

働き方
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こんにちは。
「アラ還個人事業主のほぼ引きこもり日記」の雅栄(がえい)です。

世の中はどうして、こうも大声で言いたがるのでしょう。

「好きなことを仕事にしよう」
「情熱を人生に」

まるで、それを見つけられない人間は、
どこかで配布プリントを受け取り損ねた落第生のようです。

でも、もしあなたがこの文章を読んで、

「……えっと。好きなこと?そんなものは見当たりませんが」

と、心の中でそっと手を挙げたなら、
どうぞ安心してください。

私もその一人です。
しかも34年選手です。

情熱という名の失踪事件

私はかつて、自分の中に“情熱”という人物が潜んでいるのではないかと疑いました。

ある日突然、現れてこう言うのです。

「これだよ!これが君の天職だよ!」

……と。

残念ながら、何年待っても彼は現れませんでした。
どうやらこの人物、最初から同居していなかったようです。

探しました。ええ、探しましたとも。
本屋の自己啓発コーナーで、何度も迷子になりました。

結果として分かったことはひとつ。

情熱は、ない人のところには、本当にない。

これは悲劇ではありません。
もはや、仕様です。

向いていない仕事で生き延びた男

私は人見知りです。
しかも出不精で、怠け者です。

こういう人間を、なぜか営業部門に配置してしまった会社というのは、
ある意味、とても勇気のある存在です。

私自身もどうして営業を続けていたのか、
によく分かりません。

毎朝、会社に向かいながら思うのです。

「今日も誰かと話さなければならないのか……」

これは仕事というより、ほぼ修行です。

それでも34年、生き延びました。
なぜなら、人間は好きではなくても、慣れるからです。

好きにはなれなくても、
“あきらめ”には、意外と早くなれます。

好きの代わりに選んだ“安全圏”

個人事業主になったとき、
私は熱い夢も、輝くビジョンも持っていませんでした。

かわりに持っていたのは、この質問です。

「これ以上、心が擦り切れない働き方はないだろうか?」

そこで選んだ仕事の基準は、とても地味でした。

・急かされない
・怒鳴られない
・追いかけられない

選んだのは社員研修を企画する仕事でした。
好きかと聞かれると、困ります。

でも、嫌ではない。
この差は、想像以上に大きいのです。

好きなものは、仕事にしない方が長生きする

私の好きなものは、YouTubeと本です。

内容はかなり偏っています。
都市伝説、陰謀論、宇宙、深海、心霊…。

これを仕事にしようとは思いません。
締切が付いた瞬間に、熱は冷めます。

好きなものは、追われず、評価されず、
ひっそり楽しむのが一番です。

最後の調書

ここまで読んでくださった方へ。

もしあなたが、

「好きなことが分からない」
「情熱なんて持っていない」

と、ひっそり悩んでいるなら。

証言します。

――それでも、人は働けます。
――それでも、人生は続けられます。

情熱がないからといって、
人生の被告席に座る必要はありません。

……34年間、好きじゃない仕事を続けてきた男が言うのですから、
ある程度は信用していただいて大丈夫です。

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