夜逃げした会社員が、54歳で人生を立て直した話

働き方
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夜逃げしてよかった…とは、さすがに言えない話

こんにちは。
「アラ還個人事業主のほぼ引きこもり日記」の雅栄(がえい)です。

今回は、ちょっと物騒な話をします。
タイトルからして、すでに物騒です。

――私は昔、会社から「夜逃げ」しました。

もちろん、借金取りに追われていたわけではありません。
ただ、会社に行けなくなっただけです。
これが意外と、人生を壊すには充分な理由になります。

もしあなたが今、
「明日も会社か……」
とため息をついているなら、
この話は、少しだけ他人事ではないかもしれません。

人見知りが営業マンになるという悲劇

私は昔から人見知りです。
レジで「袋いりますか?」と聞かれるだけで緊張します。

そんな私が配属されたのが、営業部。

いま振り返っても、
これは人事の方のちょっとした悪意だと思っています。

20代のころは、若さという名の錯覚で何とか乗り切っていました。
「意外と自分、やれるんじゃないか」
という、人生でもっとも危険な勘違いです。

しかし28歳のある日、体が動かなくなりました。

布団から出られない。
会社のことを考えると胃が痛い。
これは根性論ではどうにもならないやつです。

深夜のドライブは、だいたいろくなことにならない

ある夜、私は突然、車に乗っていました。

行き先は不明。
財布の残高も不明。
自分の精神状態は、さらに不明。

走りながら考えたのは、
「このまま消えられたら楽かもしれない」
という、あまり前向きではない選択肢でした。

でも人間というのは不思議なもので、
ガソリンが減ると、急に現実的になります。

結局、私は家に戻りました。
それを「生還」と呼んでいいのかは分かりませんが。

転職しても、本質はだいたい変わらない

29歳で転職。
そして、また営業。

この頃の私は、
「反省しているようで、何も学んでいない大人」でした。

会議、ノルマ、飲み会、上下関係。
どれも普通。けれど、私には重たい。

時々、心の中でこう思っていました。

「このシステム、ちょっと人間向けじゃなくないか?」

54歳、ようやく会社を辞められる年齢に

54歳のとき、ついに会社を辞めました。

「勇気ある決断」と言われることもありますが、
正確には「限界突破」です。

脱サラして気づいたことがあります。

私には「やりたいこと」がありませんでした。
「好きなことを仕事に」
という言葉を見るたびに、心の中で謝っていました。

――ごめんなさい、それ、ないんです。

自由はすばらしいが、人間はすぐ怠ける

個人事業主になってから、ストレスは激減しました。

満員電車なし。
上司なし。
意味不明な会議なし。

ただし、
怠け癖のある自分が、常に上司です。

・今日は休みでよくないか
・今日は調子悪い気がする
・今日はYouTubeが忙しい

……なかなか手強い上司です。

夜逃げした男からの、ささやかな本音

私は立派な人間ではありません。

弱くて、逃げて、情けなくて、
現在もほぼ引きこもっています。

それでも、今こうして生きています。

もしあなたが、

「もう無理かもしれない」
「逃げたいけど、逃げられない」

と感じているなら。

逃げてもいい、とは簡単には言えません。
でも、ひとつだけ確かなことがあります。

壊れるまで頑張らなくていい。

私のような人間でも、
それなりに生き延びている世界です。

どうか、あなたの選択肢は
ひとつだけではないことを、忘れないでください。

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