こんにちは。
「アラ還個人事業主のほぼ引きこもり日記」の雅栄(がえい)です。
世の中には「仕事ができる人」と「仕事をしている風の人」がいるそうですが、私は後者の代表選手です。
しかも年季入り。もはや殿堂入りレベルです。
前回の記事では、畳の六畳間にこたつと段ボールを配備した、我が「秘密基地」をご紹介しました。
今回は、その秘密基地で行われている、極秘かつ極めて地味な“任務”――
つまり、私の仕事ルーティンについてお話しします。
個人事業主になって、天にも昇る気持ちだったのが「自由」です。
出社時間なし。通勤電車なし。上司なし。
……最高です。
ただし、この自由には、しゃれにならない副作用がありました。
それが「怠惰」。
しかも、かなり凶暴な種類のやつです。
■ 在宅勤務の日 〜静かなる戦場〜
朝8時。
私は段ボールの上に置かれたノートパソコンの前に座ります。
朝ごはんは抜いています。
この光景、冷静に見ると完全に負け戦です。
午前中はまだ頭が動きます。
メールをチェックし、書類を開き、「よしやるぞ」と心の中で三回くらい言います。
実際には、一回も声には出しません。
正午。
「昼ごはん」という名のイベントが発生します。
私は18時間断食をしているのではありません。
単に朝ごはんが面倒なだけです。
午後になると、背後に気配を感じます。
怠惰です。
私の耳元で、優しく囁いてきます。
「ちょっと……動画とか……見ない?」
見ます。
負けます。
完敗です。
それでも夕方になると、なぜかこう思います。
「今日も、よくやった」
どの口が言うんでしょうね。
■ 外出勤務の日 〜静かな逃亡劇〜
週に二回ほど、私は外に出ます。
仕事という名の社会復帰イベントです。
朝8時、電車の中。
私は資料を見ながら、思います。
「私は今、社会の一員として機能している」
錯覚です。
お客様の前では、営業マンという仮面をかぶります。
これは学生時代の演劇経験……ではなく、恐怖から身についた技術です。
打ち合わせが終わると、私は一目散に帰宅します。
寄り道などという危険行為はしません。
なぜなら、HPがゼロに近いからです。
■ 自由とは、サボれる場所を確保すること
私の生活は、華々しさとは無縁です。
むしろ、若干の哀愁が漂っています。
しかし最近、私は一つの真理にたどり着きました。
頑張れる人は、すでに頑張っている。
頑張れない人は、頑張れないなりの戦い方がある。
私は、効率化という名の逃げ道として、AIたちを導入しました。
GeminiやCopilotという、やたら賢い同居人たちです。
彼らに仕事を手伝わせながら、私は今日も考えています。
「怠けながら、生き延びる方法はないものか」
多分、これが今の私の“仕事”です。


