こんにちは!
アラ還個人事業主として、半ば引きこもりのような、けれど穏やかな日々を営んでいる雅栄(がえい)です。
前回の記事では、私の貯蓄の礎となった4分の1貯金法について触れました。通帳の数字が少しずつ、けれど着実に積み上がっていく。その安心感が、私を次の扉へと向かわせました。そう、投資の世界です。
とはいえ、当時の私は自他共に認める投資初心者でした。 私が社会に出た頃、日本はバブルの熱狂が去り、長い冬のような失われた30年へと突入しました。私の歩んできた30年という歳月は、そのままその停滞期と重なります。投資なんて、ギャンブルか、あるいは特別な才能を持つ人がやる危ういもの。そんな、ある種の刷り込みが根深くあったのです。
そんな私が、今では市場が揺れるたびに「お、バーゲンセールが始まったな(薄笑)」と、口角を上げている。 かつての自分が見れば目を丸くするであろう、その変化の裏側には、つみたてNISAとの出会いがありました。
制度という名の確かな支え
実は2018年、つみたてNISAが産声を上げる少し前から、私はささやかな投資信託を始めていました。それもまた、本多静六氏の教えに従い、まずは蓄え、それから投じるという順序を守ってのこと。
そして迎えた2018年。新しい制度の内容を自分なりに咀嚼し、納得して一歩を踏み出すまでに、ほぼ1年の月日を要しました。私がようやくつみたてNISAを始めたのは、その年の12月のことです。
少額から、非課税で、長期・分散・積立。 このシンプルな仕組みは、未知の海へ漕ぎ出そうとする素人の私にとって、何より心強い救命胴衣のように思えたのです。
嵐のあとの凪を知る
もちろん、航海がいつも穏やかだったわけではありません。 コロナショックの襲来、そしてインフレ対策による金利急上昇。画面の中の数字が、みるみるうちに削り取られていく。含み損という名の赤字を眺めるのは、決して気持ちの良いものではありません。
けれど、私を支えたのは、始める前に自分と交わしたたった一つの約束でした。
――老後、この資産を取り崩すその日まで、何があっても売らない。
嵐が過ぎ去れば、海は再び静まり、陽が差し込む。 数年を経て、赤字だった数字が息を吹き返し、やがて確かな含み益へと変わるのを目の当たりにしたとき、私の中にストンと落ちるものがありました。 暴落は、恐怖の対象ではない。次に高く飛び上がるための準備であり、安く買い増せる恩恵なのだと、身をもって理解したのです。
削ぎ落とした先に残る平穏
私が実践したのは、極めてシンプルなことだけです。 選んだのは、世界や先進国の経済成長に丸ごと乗っかるインデックスファンド。これでいいと腹を括ったことが、結果として、私の心の平安を守ってくれました。
複雑な戦略も、頻繁な売買もいらない。ただ、信じた道を淡々と歩く。 そんな投資スタイルこそが、私のような初心者には一番の正解だったのでしょう。
もちろん、備えは忘れません。 いざ出口を迎えたときに嵐が吹いていても慌てないよう、現金もしっかりと手元に残しておく。資産運用プランナー、カン・チュンドさんのリスク資産と非リスク資産を半分ずつ積み立てるという教えは、私にとっての聖書(バイブル)のようなものです。
失われた30年を歩いてきた私にとって、お金とこれほど健やかに向き合える日が来るとは、想像もしていませんでした。 暴落をバーゲンセールと笑える強さは、きっと、これからの私の人生をさらに自由にしてくれる。そう確信しています。

